No.182

#語彙トレ2026 01/02 - 凍てつく

 吐く息が白い。凍てつくような冷たく澄んだ夜空に、月がはっきりとした輪郭を描き、満月の光の中でもなお無数の星々が瞬いている。二千年以上前に見た空はもっと明るくて、ほとんどの星はその光の中に沈んでいた。あのころ、地上で灯されていた光が、そこにあった人びとの営みが、夜空に上がっていってしまったようだ。自分一人を残して。
 暗い地上から無数の星を見上げながら、思う。あとどれだけ繰り返せば、終わりにできるのだろうか、と。

創作