No.224

#語彙トレ2026 02/10 - 瓦礫

「ま、こんなんでも止められるようになっただけマシだな」
 瓦礫の上で紙巻き煙草をふかしながら、アシュトンはいつもと変わらぬ調子でうそぶく。
「そうだな。あたしがぶち当たった歪みは塵一つ残さなかったよ」
 ダリアは頷いて転がった硝子の破片をつま先で蹴飛ばした。
「もっと早く具現化の力が見つかってりゃ、救えた命もあるんだろうなあ」
 しゃがみ込んだセルゲイも、どこか虚ろな瞳で空を見上げる。
「次はそんな風にならないように、あらゆる手段を尽くして記憶を未来に繋げるんですよ。たとえ禁忌に触れたとしても」
 拳を握りしめるダミアンに、フレアとレグルスも頷いた。

創作