No.230

#語彙トレ2026 02/15 - 払暁

 もうすぐ夜が明ける。迫る払暁を待ちながら、ライルはもうすぐ終わる旅の最後の道筋を思い出していた。かつてユリウスだった頃、皆と辿った旅路。そして今は四回目の旅だ。一人で歪みの中心と対峙するのも三回目。余程のヘマをしなければ、負けることはない。
 しかし三回目の転生までに三百年。それだけの時間があったのに、崩壊した文明の復興は未だ遠く、歪みの根源が何なのか、どうしたら根本的な解決ができるのか、真実もまだ闇の中だ。
(このままでは駄目だ)
 自分がいつ下手を打たないとも限らない。文明の発展を加速させ、歪みの研究を進め、後継者を育成する手段が必要だった。

創作